11月10日[土]公開『黙ってピアノを弾いてくれ』

黙ってピアノを弾いてくれ公式サイト

〈狂気〉の天才音楽家、チリー・ゴンザレスの破天荒で感動的な魅力に迫る傑作ドキュメンタリー

挑発的な言動、強烈すぎるキャラクター、そして唯一無二の音楽性で知られるピアニスト・作曲家、チリー・ゴンザレス。90年代後半、モントリオールからベルリン、パリへとわたった彼は、クラシックとジャズで培ったピアノ技術とラッパースタイルでアンダーグラウンドシーンから頭角を現し、〈異端〉の天才として時代の寵児となった。〈狂気〉とも呼ばれる言動とは裏腹に、奏でられるピアノの音色の繊細な美しさ。人々を魅了してやまないそのメロディの向こうには、独創性とユーモア、そして人間味に満ちた、知られざる彼の生き様そのものが溢れていた―。ピーチズ、ファイスト、トーマ・バンガルテル(ダフト・パンク)、ジャーヴィス・コッカーらとの共演など、ライブパフォーマンスも多数収録。中でもウィーン放送交響楽団とのステージでの驚愕のパフォーマンスは圧巻だ。チリー・ゴンザレスの名を全く知らない人でも、観るとまたたく間に大ファンになってしまう、最高のエンターテイメント作。
本作は、ゴンザレスを、母国カナダから90年代後半のベルリン、そしてパリを経て、世界の名だたるフィルハーモニーホールの演奏まで追う。本作では、ゴンザレスの自信喪失と誇大妄想がコインの裏表になっており、彼のステージでの人格のダイコトミー(二分法)に深く潜り込んでいく。ゴンザレスの遊び心に満ちたキャラクターは、本作の演出にも反映されている。ゴンザレスの幅広い映像アーカイブを用いた本作は、新たに撮影されたインタビューやコンサートシーンに全く異なる時間の架空の素材を織り交ぜることで、彼の人物像を探索していく。私たちがチリー・ゴンザレスの世界へと旅をするにつれ、現実とフィクションの境が不鮮明になっていく。

監督:フィリップ・ジェディック
出演:チリー・ゴンザレス、ピーチズ、トーマ・バンガルテル(ダフト・パンク)、ジャーヴィス・コッカー、ウィーン放送交響楽団、ほか
ドイツ・フランス・イギリス/85分